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美容医療界で話題のウルトラVリフトを、わたくし院長が、独自に解析致します。
ウルトラVリフトやリードファインリフト(ファインスレッドコンター)とは、吸収する糸を皮下組織内に何十本も刺入して顔や身体のリフトアップを図るという韓国発(?:本当のところは不明)の最新スレッドリフトのことです。
現在は、この2つの名前が先行して日本で売れていますが、今後はもっと類似の商品や施術が出てくるでしょう。
この2つの方法、違いは、刺入針の長さ、本数、引き上げに対するベクトルの考え方、刺入深度などですが、吸収する糸(PDS)は同様のようです。
どちらにもメリット・デメリットがあるようですし、まだまだ改善の余地はありそうですから絶対的な治療法ではないので、中村式マルチアブソリフトとしてオリジナルの治療法が生まれそうです^^
さて、今回は若干軍配が上がっているウルトラVリフトを解析します。
ウルトラVリフトの流れ | |
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Step.1 | 麻酔(塗る麻酔を30〜40分) |
Step.2 | デザイン(熟練したドクターなら要りません。) |
Step.3 | つまんでは針を刺入し糸を入れる。ひたすらこれを繰り返す。 |
Step.4 | クーリングとともにStemcellなどの導入 |
さて、セミナー講師の先生のお話や、実際に施術を経験されている先生のお話を聞くと、ウルトラVリフトのようなスレッド美容鍼は・・・
【1】 ツボ刺激の美容鍼効果が期待できる。
【2】 吸収糸が皮内異物反応を起こしコラーゲン生成力を高める。
【3】 細い吸収糸が皮膚内・皮下組織に埋没されることによるリフトアップ効果が期待できる。
ということでしたが、私は、全部が均等に当てはまるようには思いません。
なぜなら・・・
まず、【1】 ツボ刺激の美容鍼効果が期待できる。について。
ツボ刺激の美容鍼といいますが、本来の美容鍼は鍼によって、ツボを刺激し、顔のリンパの流れ・血流を盛んにさせて、年齢とともに活動をしなくなってきたリンパの流れ・筋肉を再び動かすことによって顔を若返らせるもの。そして、ツボの部位は、今回のウルトラVリフトで刺入する深さ、角度が大きく異なるからです。
美容鍼の刺入角度 | ウルトラVリフトの刺入角度 |
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ほらね、これが美容鍼の刺入角度です。 これならツボに届きます。 |
※ Oちゃん、ちょっと貸して |
皮膚に平行に入れるウルトラVリフトでは充分な鍼による充分なリフト効果は望めないと思われます。但し、一部筋肉の深い位置に角度をつけて針を入れている場所もありますので、効果がゼロというわけではないと思います。効果の一つとしてあげるには乏しいということです。 |
次に、【2】 吸収糸が皮内異物反応を起こしコラーゲン生成力を高める。について。
吸収糸によるコラーゲン生成力アップによるリフトアップ…本当?6-0のPDSの30〜50mmを顔片側50〜60本入れたことによる異物性コラーゲンが増える量って、どんだけあるんでしょうね。それが重力という強敵に立ち向かい、勝利する張りを得られるんでしょうか。
「重量」は、重力を受けて物体が下向きに受ける力を計測した値です。物質に重力が作用することによって下向きにはたらく力を「重量キログラム」という力の単位として定義し、これは意味合いとしては「重量」と同じになります。(ただし、重さの単位は「kg」、力の単位は「kgf」区別されていますが。)
つまり、頬〜口角〜頚部の重さを片側約50gとしても50gfの力が立位時に下向きにかかり、皮下脂肪組織のずれというスベリ現象を起こしている中、刺入したPDSのコラーゲン増殖だけでこれを防ぎきれるとは、私は到底思えないのです。
注目の【3】 細い吸収糸が皮膚内・皮下組織に埋没されることによるリフトアップ効果が期待できる。について。
施術を受けられた患者さんの多くが、その直後からリフトアップを実感するという事実は、最も大切なとこです。なぜならそこには必ず理由があるからです。
皮膚内・皮下組織に糸が入れられることによるリフトアップ、これでは少しわかりにくいですよね。
【2】の所でも少し言いましたが、リフトアップは組織のずれという重力方向へのスベリを少しでも少なくすることで成り立ちます。引っ張り挙げて重力と綱引きするのが今までのスレッドリフト。
じゃあ、ウルトラVリフトは…見えてきましたね。
少しずつ、今回のウルトラVリフトの最重要ポイントが見えてきましたね。
「そうです!!」
「皮膚・皮下組織を重力の方向に滑りにくくする、ズレにくくするためにどうするか!?」
ズバリ、これがウルトラVリフトの肝なのです。
滑りにくい方向と力の大きさ(ベクトル)の考え方も当然大切なのですが、6-0という糸で力の大きさまで生み出すことは、なかなか困難だと思われます(くどいようですがゼロではないです)。
であれば、その場所にその組織がとどまりやすくするためのネット(今回の場合はPDSということになりますね)を皮膚・皮下組織に、顔面の運動できるだけ制限しない範囲で張り巡らせる施術といえるのではないでしょうか。
こういうイメージで皮膚・皮下組織内に安全な吸収糸を張り巡らせることが出来れば滑りにくい ⇒ 垂れにくいですよね。
まあ、100本以上の糸を入れるのに100回以上針を刺すわけで、特に頬・目の下には数が多いんだからより強い腫脹が生じて頬の部位が盛り上がったようになり、リフトアップしたように感じる作用も少なからずあるとは思います。
しかし、上手くネット状に入れることが出来ればズレが生じにくくはなるはずで、垂れなくなった感を確実に感じることが出来るでしょう。
ネットは隙間が開いているところ、密にクロス状であったりサッカーボール状であったりするところ、長い糸、短い糸、太い糸、細い糸、様々な工夫の余地はまだまだありそうです。
ボトックスリフトやサーマクールCPT、PPCリポビーン等のコンバイン治療でさらに効果的なのは丸わかりですね!
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